寡黙なテレクラ女性の肉体の声がさんざめく

テレクラで出会った寡黙な女性と、沈黙が支配するセックスを楽しんできました。
あのように寡黙な女性との即アポの交渉がどうして成功することになったのか、今でも信じられないような思いでいます。
ですが、私が、ほとんど言葉を発さない女性との即アポにとどまらず、即ハメまで持っていったのは事実ですし、そんな自分の手腕に驚かされることにもなりました。
ツーショットが繋がったときは、ほとんど無言電話のような状態が続き、ひやかしなのではないか、と疑うほどでした。
どれほど打っても響かない女性でした。
虚空に向かって呼びかけるような体験、自分の語りかける声が目の前の暗黒に吸い込まれて“こだま”を響かせることもないというようなツーショットダイヤルだったと思います。
しかし、完全に何もないのではなく、「受話器の奥に淫靡な肉体がある」という性の気配、わずかな息づかいのみが伝わってくるというのも確かでした。
このわずかな気配が、私と女性のあいだを繋ぎとめ、回線を切ることをためらわらせ、女性への即アポをしかけてみる、という冒険心を呼び起こすことになったのです。
今回のツーショットダイヤルで、私が即アポのために出した声は、数回ほど発した冒頭の「もしもし」という言葉と、長い沈黙を超えた先での「セックスしませんか」だけです。
すると、なまめかしい気配の奥から、驚くほど輪郭のはっきりした「はい」という確かな返事が帰ってきたのです。
待ち合わせ場所と時間を伝えると、女性は「わかりました」と二度目の発話をして、回線を切りました。
不思議と「待ち合わせをすっぽかされる」という予感だけはありませんでした。
実際、ふと気がつくと、寡黙な女性は待ち合わせ場所のベンチで座る私の横に静かに腰を降ろしていたのです。
私は何も言わずに女性の手をとり、ホテルへと向かいました。
そこからセックスに突入してからも、女性との会話というものは発生しません。
しかし、そんな沈黙が支配するセックスにおいて、女性の肉体だけは饒舌だったと言えるかもしれません。
それは、受話器の奥から漂ってきた気配が間近に接近して、女性の肉体のなかで「ざわめき」としてさんざめくようであったのですし、私は、寡黙な女性の身体に触れながら、彼女の肉体の「ざわめき」の一つ一つに耳を傾けるようにして、雄弁な女体の轟音に包まれながら無言のうちに射精していたのです。